チチェン・イッツア&エクバラム遺跡 ツアー ③

さて、ツアー最後の訪問地
Ek' Balam(エク・バラム)遺跡です。

マヤ語で”エク”は黒。
”バラム”はジャガーの意味。

かつて、メキシコにはジャングルにジャガーが
いっぱいいたみたいです。

(朝、水汲みに行ったら、「ガオー。」)

この遺跡は、BC100年頃から建設が始まり、
AD5~6世紀に勢力を拡げ、13C頃が最盛期。
スペイン人がやってくる15C頃まで実際に使われていたそうです。
息の長い王朝ですね。

上まで登れなくなった遺跡の多い中、ここは登れます。

登れるけれど、歳とったら登れません。
(急です。四国の金刀比羅宮より急です。)
1歳でも若いうちに是非いらしてください。

この遺跡は1994年に発掘&復元が始まったものの、
まだ完全に復元されてはいないそうです。

それにしては凄く綺麗で、雰囲気が素敵です。
もっと素晴らしくなるのかしら? 
うれしい(*´∀`)

でも、おじさんたち、石ならべないで
みんなで木の果を採ってたよ。


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広さはそれほどありませんが、雰囲気はまさに”マヤ遺跡”



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主神殿(王の墓)
高さ33m。底辺は150×60m。


茅葺の部分は、中の発掘展示品がスコールなどで劣化・破壊
されないためのカバーらしい。

さあ、登るよ! 

えーん。


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振り返れば・・・。

高所恐怖症も少しあるのに。

(画面右上、テント広げて木の果 採集中のおじさんたち。)


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登りきればこのパノラマ
見渡す限りのジャングルは、王様がいつも見ていた景色


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砂に埋もれていたため
保存状態は極めて良いらしい
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向こうに見えていたもう一つの遺跡にも登ります



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そしてこの光景



閉鎖的な環境で近親婚を繰り返し、その結果
ときに指が6本のこどもが生まれたりしたそうですが、

奇形=常人とは違う=優れた超能力を持つカリスマ

と言う考えのもと
”人と違うこと”が何よりも尊ばれた
マヤのエク・バラム王朝。

その為、生まれてすぐの赤ちゃんの頭部をつぶして
変形させたりもしたそうです。

うーん。

現代に残された遺跡などから、その時代の思想や生活ぶりが
地道な研究により 少しずつ分かってきました。

現代に生きる我々としては、共感できたり
できなかったり・・・。

でも、自分自身の考え方との違いはともかくとして
『この時代にこういうものがあった』
ということの研究は大事なことだと思います。


アフリカも長くそうでしたが、ジャングルのように
恵まれた自然のあるところ、
人が定着し計画的に農作物を作らなくても
生きていけるところでは、
文明の発達は遅れます。

身体が凍えるほどの寒さはないし、
木に実った果を食べ、動物を捕まえて食べれば
お腹はいっぱいです。

何人かのマヤの人たちは、夜はずっと星を眺めて、
だんだん気がついたことが増えていきました。

彼らにとって、星をよむことは天候をよむことでもあり、
未来を予測する事でもあったのかもしれません。

自然環境が厳しい方が、人間は生き延びるために
あれやこれや工夫します。
冬という何も作物が採れない季節があれば、
計画的生産と備蓄を覚えます。

でも、文明のないところにも文化は必ずあります。

人類が生きるところには、必ず文化が生まれます。

モノだけでなく、風習(祭り、葬儀、結婚式)、
ファッション、マナー、そして
宗教。

それって、なんだかすごくない?

















by Taseirap | 2014-10-19 06:06 | カンクン | Comments(0)

メキシコと日本の暮らし


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