Tea's room あっと Japan


メキシコと日本の暮らし
by Taseirap
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『広島弁』考(幼い頃)

広島弁というと、何をイメージされますか?

私は、広島の田舎で育ちました。
生まれて初めて強烈な広島弁に出会った想い出は、小さい時に
ご近所(と言っても結構遠い。家が少ないから。)まで、回覧板を持って行ったとき。

分限者(ぶげんしゃ:お金持ち)と言われている大きなお家で、
「ごめんください。」
と、言っても誰も出てこられず、縁側に置いて帰ろうとしたそのとき
「はい、はいー。だれかのう。」
と、ひいおばあさんが出てこられました。

「○○です。回覧板です。」と言ったら
「ほうでがんすか。そりゃあようきんさった。○○××。」
(聴き取れず)
「あんたあ、まめでがんすか?(元気ですか?)」
「ほいで、どこの子?」

やがて、”少し待て”と言われて、中に入られたので待っていると
ものすごく時間がたって、仏壇のお供えのお菓子らしきものをくださいました。

非常に困ったのですが、
「すわりんさい。食べんさい。」
と 言われ、黙って座って食べました。

お婆さんはニコニコしていろいろ話しかけてこられるのですが、
さっぱり聞き取れません。
やたらと『がんす』が、耳に残ります。

やっと食べ終わって、『これで帰れる!』
「ごちそうさまでした。さようなら。」
と、言うと
「ちょっと待っとってくれんかね~。」
と、またごそごそと、中に。

あんなにゆっくり動く大人を初めて見ました。

地面の蟻を観察していたら、また出てこられて
「お駄賃あげるけんね。はい。」
と、お金を出されました。

家で叱られるので、お断りするのですが
「いんにゃ。ええんよ、ええんよ。」
と、ぜんぜん聞き入れられないので、いただきました。

家に帰って、祖母(真面目な方)に言うと
「ああ、いいよ。いただいておきなさい。」

(珍しい。それとも、あのころは子どもにお駄賃が一般的だったのかな?)

「あそこのおごうさん(奥さん)は、昼間はいっつもひとりでおってじゃけん。
 いびしい(寂しい)んよ。じゃけん、相手してあげんさいや。」
と 言われて、気が重くなりました。

(こどもは、優しいところもあるけれど、基本 薄情なものです。)

何か月後かに、また回覧板を持って行ったら
ひいおばあさんは出てこられず、おばあさんが出てこられました。

「あの~。おばあちゃんは?」
と、聞いたら
「死んだんよ。」

がんすのお祖母ちゃんが、いつの間にか亡くなっておられました。

びっくりしました。

悲しかったです。




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by Taseirap | 2015-10-26 07:30 | 日々の暮らし | Comments(0)
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