奥様のセカンドライフ

グガッ。
CSなんて、止めちまえ。
誰が得をしたんだ?
少なくとも、カープファンではないぞ!
これじゃ、「ばんざーい、なしよ。」じゃないか。
(古い…。)


さて、気を取り直して、今日のお話へ。

1990年、100歳以上の高齢者は3,298人でした。
2016年、65,692人。
(うち女性が57,525人)
25年間で、約20倍!

そして、40年後、どういう計算か分かりませんが、
65万人が100歳越えになるそうです。
石を投げれば、老人にあたる国 日本。

最後の子供が独立してから、夫婦ふたりで暮らす時間は、
大正時代は6年。
いま25年。
(昔は、子だくさんで平均寿命が短かった。)

長い、長い夫婦の時間。

定年したご主人が在宅することで、奥様が
『夫在宅ストレス症候群』
『夫原病』になることもあり、
夫を置いて外出したら、妻へひっきりなしに
電話がかかってくる。
だから、夫の影の名前は『家庭内ストーカー』
犬の餌の場所から自分の食事まで、なんでも妻に聞く。

イライラした妻は、言ってはいけないことば
「働かないの?」
「どこかへ、誰かと、旅行でもしたら?」
「行くとこないの?」
を、発して夫の心を傷つける。

『やっとのんびり、やさしいお母さんと一緒にいられる。』
と思っていた夫君。
とんでもない。
「私はあなたのお母さんじゃないわよ。」

びっくりするくらい冷たい貴女はだれ?

夫婦円満の秘訣は、
1.昼間 家にいない。
2.会話をする。
3.感謝する。
4、家庭内のことは、夫婦で決める。
5.夫も家事を分担する。

急に心を入れ替えることはムリだから、
少しずつ練習するしかない。
人生は修行なり。

それに、いくら平均寿命は女性が長いといっても、
例外もたくさんある。
連れ合いに先立たれた人を、没1(ぼついち)というらしい。

私の知人で、没1の女性(73)は、
同じく没1になった男性を気の毒に思って、
時々お惣菜を分けてあげていたら、
「お互いに、一人になった者同士・・・。」
と、近寄ってこられたらしい。

「油断も隙もない。ただのご近所のよしみよ!」
と、憤慨しておられた。

(その積極性は、息子たちも見習ってほしい気がする。)

女性の方は、いままで
”家族のために”と生きてきたけれど、
子どもには子どもの人生と家族がある。
老後こそ、自立しないといけない。

生涯結婚しないできた人と、結果として何ら変わることはない。
それが老後なのだろう。

だから、
入院するときの保証人。
いざという時の連絡先。
1日1回の生存確認してくれる人。
…を、確保すること。

連絡先リスト、かかりつけの医者、血液型、
既往症、服薬などの「一覧表」を作って、
よく見えるところに貼っておくこと。

地域にうまく溶け込んで、孤独にならないことが
大切らしい。
(忍びのお婆のようですね。)

でも、言うは簡単。

年を取ると、脳が委縮してすぐにカッとくる。
声をかけられても、聞こえない。
目も良く見えない。
名前は覚えられないが、他人にされた仕打ちは忘れない。
誰からも大事にされない可哀そうな自分に酔う。

結構忙しい。

お金がないと、それだけでかなり不幸。
でも、お金があっても寂しさは消えない。
老いる寂しさを感じる暇もないくらい、
何かで忙しかったうれしいけれど、
そのなにかは、何?

セカンドライフは、かなり哲学的で、生物的で、
経済的な時間。

65歳で退職後の自由時間は、男性92,000時間。
女性になると、118,000時間。
1日10時間45年働いても、113,000時間。

途方もない老後に、茫然と立ち尽くす。




立ち尽くしてるところを、車に轢かれないように
気を付けなくっちゃ。


奥様のセカンドライフ_c0325278_11314291.jpg




by Taseirap | 2017-10-25 07:30 | よもやま話 | Comments(0)

メキシコと日本の暮らし


by Taseirap