子どもがいること、いないこと

最近25歳の息子の同級生がぱらぱらと結婚しはじめました。
地方の男子校出身。

「誰が結婚されるの?」
と、息子に聞けば、とても良い子ばかり・・・。
皆さま、さすが見る目あるわね。

友人のお嬢さんは、女子校でした。
こちらはもっと結婚ラッシュだそうです。


最近はまた結婚年齢が早くなって
きつつあるのかもしれません。

その背景には、未来の人生設計の中に、
赤ちゃんがほしいという気持ちが
あるようです。
結婚も35歳を過ぎたら、格段と御縁が難しくなるそうです。

・・・生物学的には正論かもしれませんが、
なんとなく嫌な感じがします。
結婚はいつから若さとお金の等価交換になったのだ !?

(あ、考えたら人類は昔からそうだったかも?
なんだ、昔に戻ったのか。)

とはいえ、
「赤ちゃんがほしい!」
その気持ちはとてもわかります。
赤ちゃん、可愛いですよね。

無条件に生きる意欲になります。
赤ちゃんは見事なくらい何もできないから、
誰かが24時間つきっきりで
世話するしかありません。

子どものいる人生は、大変。
でも、私は楽しかった。
だから、迷っておいでの御方には、強力におすすめします。


しかしながら、
子どもを、はじめからほしくない人もいます。
それも自然な現象です。
普通にどの社会にも一定数は存在します。


赤ちゃんは生まれたものの、
どうしても母性愛・父性愛が湧いてこない人もいます。
特別な異常ではありません。
そういう事は自然界にも頻繁にあります。
ムリに良い親になろうとせず、
普通のお世話をしてあげてください。

そして、絶対に子どもに
胸のうちは明かさないように。
柔らかい子どもの心には結構キツいことなので。

ひとたび子どもを授かったなら、
大人の事情は出さないで、子どもの心と
生活を守ってあげてほしい
と、思います。


ほしくても授からない人生もあります。
授かったのに、途中で
神様に取り上げられてしまう人生もあります。

神様は、自分のまわりの天使を子どもがほしい人間に、
赤ちゃんとして貸してくださるそうです。
でも、時に
「あ、この子は私が必要な天使だった。
返してもらおう。」
と、ひょいと召し上げられてしまうこともあるそうです。

ずいぶん残酷な話です。
早世する魂は美しく優秀な子どもばかりなので、
昔の人はそう思ったのかもしれません。


世の中、なかなか自分が望むような人生を
おくれる人ばかりではありません。
赤ちゃんのいる人生を望んで、それを得た人も、
得られなかった人も
おられるでしょう。

そこに、優劣はありません。
あたりまえですが、子どもを生めた女性が
優秀なわけでもなければ、
子どものいない人生が不幸なわけではない。
(逆もまた真です。)

科学が発達して、
出産はかなり融通が利くようになりましたが、
費用と心労と身体的負担はとても大きいです。



人生は命と同じ、一人にひとつです。
そこに優劣はありません。

優劣の感情は、比較から生まれる不幸へつながる道です。

『人と比べて感じる幸せ』も
『人と比べて感じる不幸』も
どちらもまやかしです。


人間の習性として
人生が思い通りにならなかったり、
不幸な出来事が起こると、
何故なのか理由を知りたくて、
突き詰めて考え込むことがあります。
因果応報の因果関係を知りたいのです。

理由は探せばそれなりにあるでしょう。
でも、心から納得いく理由はみつかりません。

充分考えたなら、答えを求めることを少しお休みして、
自分の心を守ってあげたらいかがですか?
自分で自分を苦しめることは、愚か者のすることです。


芥川龍之介は
『運命は偶然よりも必然である。
運命は性格の中にあるという言葉は
決して等閑(とうかん;いいかげん)に
生まれたものではない。』
と残しました。

確かに、過去の自分の行いと性格が、
必然的に現在の状況を生み出しています。

ということは、未来に目を転じれば、
今から運命を変えることもできる。

人生で起きてしまった一つ一つの出来事を、
どのように感じ、どう対処するか、
どう努力してゆくか、
そこにこれからの運命は決まるようです。


不思議なもので、今の得ている幸せについて、
人はあまり気にもしません。
なくしてからやっと気がつきます。

今より若く元気なときは、
これからの人生にはありませんよ。
今がベストです。



と、誰に言うともなく・・・。




by Taseirap | 2015-09-20 07:30 | こどもたち | Comments(0)

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