透明なマスク

「透明なマスクは、どこで手にはいりますか?」
と、質問をされているのを聞いたのは 3月。

その人は手話通訳をされていた。
手話は顔の表情が大切なので、顔を隠して通訳できない。
聴覚障害者に文字で通訳する要約筆記者も、
人のそばの支援ではマスクはしない。
難聴者や中途失聴者にとっても、口の形が大切な情報だから。

「透明なマスクってどんなのですか?」
後で聞いてみたら、
『いきなりステーキ』の社員さんがされているような物だった。

ふーん。あんな感じのが欲しいのか…。

それから3ヶ月。
“あんな感じ”がどんどん開発されて、
用途に合う新型の物が出てきているらしい。
さすが日本。

今日、6月27日。
東京の国立市にスターバックスがオープンする。
健聴者と聴覚障害者のスタッフが一緒に働くスタバ。
共通言語は手話。
スタッフの 19名/25名が 聴覚障害者。
日本初。
世界で5店舗目。

スタバのスタッフの忙しさは、すぐに想像できる。
オーダーが入ると即対応。
メニューも多いし、トッピングも多い。
誰も期待しないと思うけれど、私には勤まりそうもない。

注文は、手話のほか
指さしメニューシート
筆談具
音声入力ができるタブレット端末
でできる。

逆に言うと、
これらがあれば 聴覚障害者対応が
かなりできるようになる。
紙が無ければ、スマホのメモ帳に入力しても良い。
同様の方法で、外国人対応もできる。

どんな田舎でもできる。
だれでもできる。
個人のお店でもできる。

サイニングストア
(聴覚に障がいのあるパートナー(従業員)を中心に
手話を主なコミュニケーションツールとして使用し運営する店舗)
とまではいかなくても、
地域の shine ストアには、なれるかもしれない。


一隅を照らす。

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by Taseirap | 2020-06-27 07:30 | 日々の暮らし | Comments(0)

メキシコと日本の暮らし


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